「マイブーム」も、「ゆるキャラ」も、何となく私たちの日常生活に浸透している言葉ですが、そもそもの発起人は、この、みうらじゅん氏だったとは!彼がこれらの言葉を作った当初の意味とは、また別の生き物となって現在世の中に深く馴染んでいる様子が、とてもとても面白かったです。しかもご本人もあまりこだわっていない様子が、また素敵です(笑)
「みうらじゅんって一体何者???」という疑問符を人々に浮かばせつつも、実はやってることは至って真面目なセルフプロデュース業!「一人電通」と呼ぶ、みうらじゅん式接待も、日本的なルールにしっかり基づいています。とても地道な手順をを踏んで、未だこの世に存在していない「ない」もの達に名前という命を与え、時間を掛けて育ててゆく様子に、物事の大切な基本の「き」を教えて頂いた気が致します。
大きな事も、小さくて地道な道のりから。仏教にも通じる「自分を無くす」という行為を通して立ち上がってくる”形”。多くの人達がアクセスできる、仕事だけに限らず、人生の色んな部分に繋がる、アイディアとユーモアが含まれた本だと思います。面白かったです!