キングコングの西野亮廣さんの前回の本「魔法のコンパス」にしても、今回の「革命のファンファーレ」にしても、タイトルがとてもキャッチーでファンタジックな感じが、彼の絵本の世界観にも通じていて、とてもフレンドリーな印象を受けます。内容は前回の本と本筋は大方同じではありましたが、クリエイションについて、お金について、よりキャッチーに読みやすい形で、西野さんの考えに触れる事ができます。
他の人達の成功メゾットと同様に、西野さんのマーケティング方法は、決して全ての人に当てはまる方法ではないかもしれませんが、あらゆる形で分断分業化されたクリエイティブと呼ばれている分野において、「どこからどこまでを作品と呼び、自分の表現とするのか」ということを考えるきっかけになる1冊だと感じました。
これを読んで思い出すのは、当時の日本の閉鎖的な芸術業界を活性化させるため、日本のポップカルチャーを彼なりに翻訳し西洋のアート文脈に乗せて輸出&逆輸入した現代アーティストの村上隆さんの芸術起業、結婚を期に独立して複数の会社を興した水嶋ヒロさんの、芸能界だけに留まらないグローバルで多方面なビジネス展開。そしてコムデギャルソンのデザイナーである川久保玲さんの「会社を経営することもデザインですし、そのなかの表現方法の一つとして服があり、ショップがある、と考えたいです」という言葉。
「創造」はキャンバスの上や印刷された本の中、演奏された音楽の中、演技や洋服の中だけで行われているものではない、ということ。クリエーションを支えるホームベースやビジネスの多様な在り方は、私たちが行うことすべてが「創造」であることを思い出させてくれます。以前読んだ「魔法のコンパス」の感想はコチラ。
こちらで最初40ページが無料公開されています。さすが西野さんです(笑)
バカとつき合うな
▶キンコン相方の梶原さんが「西野さん、20年近くバカ(僕)と付き合ってますけどね!」と言っていたのが面白かったです…!