今年の春に観た、自然エネルギーによる地域再生を扱ったドキュメンタリー映画「おだやかな革命」(感想はコチラ)。このナレーションをしていたのが女優の鶴田真由さんでした。このとき何故彼女だったのだろう??と、ふと鶴田さんの活動が気になって調べた所、彼女が書いたこのビックリ本「神社めぐりをしていたらエルサレムに立っていた」に辿り着いたわけでございます。まさか、こんなにスピリチュアルなことに興味のある方だったなんて!この本を読んでみて、なるほど、何故あのドキュメンタリーのナレーションのお仕事をされていたのか、納得です!
本書の内容は、まさにこのタイトルが表しているように、鶴田さんが神社めぐりをしていたらエルサレムに立っていた!というもの。特に彼女が何かを意図していた訳では無く、興味のあることをしていたら、あれよあれよと、ご縁やシンクロニシティーが重なって、気がついたらこんな不思議な旅に導かれてしまいました!という、鶴田さんのシンクロ記録のような内容となっています。なので、学術的に古代ユダヤと日本文化についての考察が行われているわけでもなければ、深く何かを掘り下げようとしている訳でもなく、また旅を通して何か唯一の真実を探している物語でもありません。あくまでも鶴田さんは全ての不思議な体験やご縁を楽しんでいらっしゃるだけなので、旅の終わりにも、何かが解決したり、何かに辿り着いたりする訳でもありません。またご本人も書かれていましたが、普段から言語的に物事を認識しているのではなく、感覚や本能で生きていらっしゃる様子でした。そのため、本としては若干読者が置いてけぼりになってしまっている印象も、正直に言うと個人的には感じられました。
ただ、本書に書かれていた鶴田さんのように、起る出来事や出会うものごとに対して決して抵抗せずに、コロコロと転がりながら流れていく姿勢や、人智を超えた未知の経験を楽しみながら突き進んでいく姿勢、何か1つの答えや結果を求めたりせずに、その瞬間瞬間の経験を喜ぶ姿勢こそが、恐らく人が幸せに生きてゆくコツなのだろうなぁと、しみじみ感じました。「実録・幸せな生き方 by鶴田真由さん」の旅を通して、そんな大切なことを教えて頂いた気がします。