辛酸なめ子さんが雑誌ムーに掲載していた、3年に渡る婚活ならぬ「魂活」の記録を収録した本書「魂活道場」。この企画の概要を、こんなふうに書かれていました。
”なんとなく気付いたら、女の幸せから道を外れていって、きっと分かれ道は18歳くらいだったのだと思いますが、もはや先祖霊のざわめきも耳に入らず、目の前の仕事に尽力していたら、いつの間にか四十路となっておりました。
「婚活」という単語には現実感がないままですが、「魂活」といわれると、とたんに心の軸がまっすぐになる感じがします。そしてポジティブなヴァイブスが広がります。「婚活」圧力を感じて悩んでいる女性がいたら、ぜひ「魂活」と脳内変換してみてください。わたしはこの、魂活修行のおかげで、少しずつこの世に居場所ができた感じで、生きていってもいいんだという思いになることができました。”
UFOにETコンタクト、前世療法、オーラリーディングに、アニマルコミュニケーター、ヘミシンク、ヨガ、霊視、シンギングボウル、パワースポット探訪、整膚セラピー、易、透視能力開発、インドのクンムメラ、フローティングタンク、サイキック能力開発、気功、風水、タロット占い… 特に実用面にフォーカスしたという、ありとあらゆるスピリチュアルなものを介して、辛酸なめ子さんが魂を磨いていこう、というこの企画。Drコパさんや今は亡きロン・バードさん、グレッグ・ジュンジュラスさん、鏡リュウジさん、そして前回読んだ本「あの世の歩き方裏道マップ」同様、ウィリアム・レーネンさんやたかえす動物愛護病院院員長の高江洲薫先生も登場されていて講師の方々は豪華です。
今回もなめ子さんのゆるくて面白い切り口の漫画と、どんなにディープな体験をしても決して染まり切らない自由な視点は顕在です。まるで社会科見学を楽しんでいる学生のように、取材時のとてもワクワクしているなめ子さんの姿を写した写真たちも、何だか見ているだけで明るい気持ちになってしまいます。個人的には下記の漫画のオチが特に面白かったです。さすが辛酸なめ子さん!
3年の「魂活」を経て、オーラが見えるようになったり、直感力が増してきたという、なめ子さん。本書の終わりに書かれていた、下記のこの一節も興味深かったです。
”ただ、魂活しすぎると、たとえば異性と魂の格差というか、波長が合わなくなって、よほどの人格者でないと…….と、理想が高くなってしまう弊害もあるような気がします。魂活は、結局ひとりひとりで行う孤高の道です。でも、世界のどこかで同じように魂を鍛えている仲間が居る、と思うと心強いです。”
修行を重ねて更に磨きがかかったなめ子さんの魂は、一体どんな魂の持ち主に惹かれるのでしょうか?将来のお相手が楽しみです!