ついに発売されたアナスタシア7巻「生命のエネルギー」!毎回発売を楽しみにしている、大好きなシリーズです。
本作の前半は、私たち人間の意識がいかに各々の人生を作っているのか、というお話が書かれていました。「引き寄せの法則」にも通じる、私たちが内包している創造するエネルギーがどのように作用し、意図的に使っていくことができるのか、ということが紹介されていました。今回個人的に残念に感じたことは、アナスタシアの登場回数がいつもに比べてとても少なかったことでした。大部分は作者であるウラジーミル・メグレ氏自身によって思考されたこと、またはアナスタシアの祖父とメグレ氏の会話で占められていました。これまでの4、5、6巻とセンセーショナルな内容が続いていたので、そのテンションの驚きやインスピレーションをどこかで求めていた私にとっては、新しい発見はこれまでに比べると少なく、正直少々物足りなさが残る部分がありました。
この7巻の原作がロシアで発売されたのは、今からもう16年も前のこと。その当時のロシアと、今の日本では、やはり色んな状況が異なっているので、本書冒頭に監修の岩砂晶子さんも書かれていましたが、内容の一部に現在の日本において一般的とされる解釈とは異なる箇所も見られました。翻訳者の方も、監修の岩砂さんも、本書を完成させるのはとても難しい作業だったのではないかしら‥と勝手に想像しています。アナスタシア・シリーズがこれまで描いてきた美しいイメージや夢の価値が、この微妙な表現によって損なわれるとは個人的には思いませんが、あくまでも原作者の意図を尊重し、中立の立場で本書を作ってくださったことに、ただただ感謝しかありませんでした。
ところで今回初めて、本書の出版社を持っているナスタシアジャパンさんから直接購入したのですが、丹誠尽くして制作された方達から直接本を送って頂いたことによって、「本はどこで買っても変わらない、というのは違う」、ということに改めてハっと気付かされました。購入時に添えられていた監修の岩砂晶子さんのお手紙も、一読者として読んでいて胸が熱くなってしまう内容でした。本という1つの物質が纏っているエネルギーが本当に澄んでいて、これは近所の書店やAmazonでの購入では経験できなかったことでした。何処で買うのか、誰から買うのか、どんなルートを通して得るのか、ということを色んな場面でこれからも丁寧に選択したいなと個人的に感じたと同時に、「買う」という行為を通して一体私たちは何を「交換」し、「誰」と「何」とコミュニケーションしているのか、ということにも改めて思いを馳せたくなった経験でした。
アナスタシア―ロシアの響きわたる杉シリーズ1〜8-1巻
▶ これまでのアナスタシア・シリーズ本に対する私の感想は
1巻
2巻
4巻
6巻
7巻
8-1巻
(何故か3巻&5巻の感想が抜けてますが‥)
ダーチャですごす緑の週末
▶アナスタシアに出て来るロシアのダーチャの様子が伺える1冊。祖国のイメージが膨らみます♪