スピ本を読んでいると度々紹介される「かもめのジョナサン」。今読んでいるセスの本にもこの本のことが出て来たり、またセス関連のHPを見てみたら、著者であるリチャード・バック氏が、『セス・ブック個人的現実の本質』について、”要するに私が今までに読んだ中で最高の本の一つだ。”と語っていたとあり、興味津々!
今回満を持して本書を手にとってみました。
70年に出版され、その後アメリカのヒッピー達が回し読みし、世界的にも大ヒットしたという有名本。
すでに完結されたと思われていたヒット作にも関わらず、長い年月が経った後に、作者が飛行機事故で九死に一生を経た経験から、「実はあのお話には続きがありました‥」と、未発表だった最終章を(満を持して?今更?)発表したという、逸話付きの「完全版」。
最終章には賛否両論、色々な意見があるそうですが、私は正直どちらでもよいような‥。
それよりも、ど〜しても私の中で、この「かもめ」の設定に対する妙な違和感が、最初から最後まで気になって気になって‥‥。
頭では「これはただの物語で、かもめはメタファーだ!」と分かっているのですが、頭の中に連想されるイメージが、本書内に載っているような「かもめ」の写真ではなく、人間が「かもめ」の衣装を着て繰り広げている人間劇の舞台を眺めているような‥、かもめに励まされているというよりも、説教されているような印象が、個人的には拭いきれませんでした。
もっとちゃんと深く読め!と怒られそうですが‥。
これは日本語訳が、五木寛之氏の創訳(英語版にない文章を書き加えている)であることと、なにか関係あるのかしら‥??
英語版を読んだら印象は変わるかしら‥??
物語にどっぷり感情移入したり、人生の宝物のようなきらめきを得ることが私はできませんでしたが、生きる意味や、輪廻転生、霊性を上げて次元移行する‥などなど、当時のニューエイジ思想が色濃く感じられる、オカルティズム心をくすぐる1冊でした。
”それにしても私たち人間はなぜこのような<群れ>を低く見る物語を愛するのだろうか。私にはそれが一つの重苦しいなぞとして自分の心をしめつけてくるのを感じずにはいられない。食べることは決して軽侮すべきことではない。そのために働くこともである。それはより高いものへの思想を養う土台なのだし、本当の愛の出発点も異性間のそれを排除しては考えられないと私は思う。”
1974年版「かもめのジョナサン」五木寛之氏のあとがきより
▶ 五木寛之氏が作者の最終章発表エピソードは嘘だったんじゃないか‥とか言っているのが可笑しかったです。
どんだけ好きじゃないんですか、かもめのジョナサンのこと!笑
かもめのジョナサン完成版 – リチャード バック
▶刺さる人には、きっと刺さるだろう1冊…! ヒッピー文化参考書としても◎
ビー・ヒア・ナウ―心の扉をひらく本
▶ヒッピームーブメントまっただ中を生きた、Apple創設者スティーブ・ジョブスの愛読書と言われている1冊。シラフでは読めない??
あるヨギの自叙伝
▶こちらもジョブス愛読書で有名な1冊。今日の世界的なヨガブームの火付け役ヨガナンダ氏による自叙伝
地球の上に生きる
▶かつてヒッピー達が愛読したという1冊
わがや電力 12歳からとりかかる太陽光発電の入門書(やわらかめ)
▶自称ヒッピーのテンダーさんによる、こどもでも分かる電力のしくみ☺