大好きなお料理研究家の白崎裕子さん。
これまで何冊も当サイトで紹介しておりますが、その全部のレシピ本を読み込み、色々と作り込んできました
今回新しく手にしたレシピ本 「白崎裕子の必要最小限レシピ ――料理は身軽に」 も期待を裏切らない、素敵な1冊でした!
タイトルにあるように、あらゆるものを削ぎ落したシンプルな料理への心構えやアイディアがぎゅっと詰まっている本書。
これまでのレシピ本も、「現代の小さな台所でいかに効率的に簡単に、美味しくて健康的なものがつくれるのか」を提案されていたり、「小麦や動物性の材料を使わず皆が一緒に楽しめるスイーツの可能性」を提案されてきた白崎さんですが、今回も、私達の中にある、あらゆる料理や食に対する固定概念を優しく、そしてユーモアたっぷりにゆさぶり、楽しくて身軽な視点と、現実的なアプローチを教えて下さいました。
美味しい料理を作るには、材料や調味調、調理器具を、あれもこれも買いそろえなくちゃ! とついつい複雑に思いがちですが、ひとつひとつ、基本に立ち返って、シンプルな味付けの仕方や、熱の通し方、調味料の入れる順番などを工夫することで、無限に料理の幅って広がるんだ‥!と、目から鱗でした。
毎日毎食、美味しいものを作らなくちゃ、と気張らずに、ご飯とお味噌汁(それも簡単に作れるレシピ有り!)があれば大丈夫、と思っていたら、気も楽になりませんか?という白崎さんの提案に、私の心も体もふわっ!と楽になった気がしました。
早速、塩カレーやスープなどを作ってみましたが、やっぱり美味しい♡
これまでの白崎さんのレシピ本の料理も勿論おいしいのですが、味がリッチなものが多く、毎日食べるのはちょっと私には重たいなぁ‥と感じていたのですが、こちらのシンプルなレシピは、体に染み渡る美味しさで、身も心も軽くなった気がします。
プラス、プラスと加えることで現れる美しさもあれば、マイナス、マイナスと削ぎ落す事でうまれる美しさもある。
いろんな美味しさや、いろんな美しさがある。
ガチガチに「こうあるべきだ」なんて考えに囚われずに、自由に好きに生きていいんだよ、と、白崎さんにそっと囁かれた気がします。
お薦めです!!
”おいしい料理を作る人には、誰でもなれます。
スーパーに行ったら、お惣菜コーナーの前を素通りし、ピカピカした複合調味料の森を通り抜けて、本物の塩を手に取り、ピカピカした複合調味料の森を通り抜けて、本物の塩を手に取り、家に帰って、いつもの料理をサッと作って、味を決め、あっという間にテーブルについて、「できた瞬間」の料理を食べればいいのです。おいしい料理にも色々あって、
ひと口食べただけで。「おいし〜い!スゴーイ!」とか、「わ〜!うまい!」というような、派手で、分かりやすいおいしさもあるけれど、全部食べ終わってから、「もうちょっと食べたかったな」とか、「そういえば、さっき食べたあれ、おいしかったな」なんていう、じんわりした地味なおいしさもあります。
ほかにも「体が楽になって温まる」、「食べても喉が渇かない」、「懐かしい味がする」、「これなら食べても安心」など、その人にしか分からない、おいしさもあります。だから、知らない誰かが決定した「おいしい味」を、せっせと買って帰るばかりでは、つまらない。
こんなに大切でわくわくする選択を、他人まかせにするのは、もったいない。いつだって、泣きそうになるほどおいしいものは、
すごく単純で、何てことないものだったりしませんか?(中略)
「おいしい味」は自分で決められます。
それは、私たちが自分の人生を決めるのと、少し似ている気がします。自分の好きな味を作りましょう!”
「白崎裕子の必要最小限レシピ ――料理は身軽に」より
白崎裕子の必要最小限レシピ ――料理は身軽に
▶ これから一人暮らしをされる方にも、料理って難しそうっていう方にも、既にお料理好きな方にも、それぞれ楽しんで頂ける1冊だと思います。
表面的な味や栄養や格好ばかりではない、料理をしたり生きる上で本当に大切なものが、本書の中には含まれている気がしました
秘密のストックレシピ
▶ ストック調味料が自分で作れると、本当に毎日が楽だし、お料理がぐんっ!と楽しくなります✨
白崎裕子の料理とおやつ: うかたま連載5年分!
▶ 白崎さんのお料理本が初めての方には、是非こちらを!
お料理から調味料、スイーツ、パンや麺までの、沢山のレシピが盛りだくさんなので、楽しい1冊です