何とな〜く気軽な気持ちで楽しんでいた「占い」。しかし改めて考えてみると、占いとは何ぞや?
本書の鏡リュウジ先生によれば、「占いは英語でDivinationと呼ばれ、語源は”Divine(神聖な)”」なのだそうです。その語源が表す様に、占いはもともと「神々への問いかけ」のことを指していたそうです。
”「占い」とは、決定的な未来を示すものではなく、あなたの可能性を今よりもっと広げてくれるもの。そして、自分が選び取れる選択肢を増やしていってくれるものなのです。”
本書では沢山の占いが紹介されています。 夢占い、占星術、手相、タロット、ルーン占い、数秘術、パワーストーンなどなど、沢山の「占い」という名の魔法たち。それは科学全盛の現代において、決して科学に代わるものではありませんが、今あるものとは別の豊かな視点を私たちに提供してくれる「ツール」なのだと思います。
占いって何?魔法って?という人のための入門書でもあり、「こんなものもあったんだ!」と占い好きの人のマニアックな好奇心を刺激する本でもあると思います。占星術のみならず、さまざまな名著を多く翻訳したり日本に紹介して下さっている鏡リュウジ先生の活動全般に流れている思想に触れられる、とても素敵な一冊です。