長野にある臼井健二さんと臼井朋子さんご夫婦がやっていらっしゃるシャロムは、いつか行ってみたい場所の1つです。そんなお二人のパーマカルチャーをベースにした季節折々の生活の様子が紹介されているのが本書「パーマカルチャー事始め」。季節に沿った農的な暮らし、旬の野菜を使った料理、多様なガーデンのモデル、自然農、木綿、ミツバチの飼育、藍染め、手作りのハーブティー、アースオーブン、たねバンク、自然エネルギーの活用術、草木染め、米作り、電気を使わない冷蔵庫、アースバック工法でつくったハウス、ピースフード、段ボールのコンポスト、持ち運び自在のコンポストイレなどなど。つくづく、生活とは人生とは、何か1つのものだけで作られているのではなく、あらゆる物事や人によって構成されている総合芸術なのだと感じました。本書で取り上げられていた衣食住、冠婚葬祭のすべては自然と繋がっていて、美しい調和の輪が描かれています。臼井ご夫婦が長い年月をかけて育てて来たものの豊かさにジンと心が温かくなったと同時に、自分の心が何故か「懐かしい」と感じているような気がしました。
パーマカルチャーに興味がある私にとってはパラパラと見ているだけでも楽しく、ああこんな風に生活してみたいな!という生活のアイディアがいっぱい詰まっている1冊でした。いつかシャロムに伺って、実際の暮らしを肌で感じてみたい!この本を読んで益々そんな風に感じました。