アテクシもお世話になっている、ロリポップ!やムームードメインの創立者である、家入一真氏が昨年出した新書「さよならインターネット」です。クラウドファンディングのCAMPFIREや、オンラインショップBASEなど、様々なサービスを作られていたり、カフェを作っていたり、都知事選に参戦したり。その活動は本当に多岐に渡っています。これまでも何冊か、家入さんの自伝的な本は読ませて頂いたのですが、この本が個人的には一番面白かったです。
彼がずっと関わって来た「インターネット」という切り口から、これまでと、今と、これからを、考察する視点と、彼自身の活動の変化を覗く事ができます。私が初めてインターネットに触れたのは、もうカレコレ20年くらい前‥(ゴホゴホッ←咳き込む)その当時はAOLでネットに繋いだり、ダイヤル回線で繋げたり、今より恐ろしくネットは遅かったこと、家入さんの言う様に、匿名性がすごく当たり前で、見ず知らずの人達との不思議な交流空間だった事を、この本を読みながら少し懐かしく思い出していました。
近頃の実名によるネットサービスやブログ、ホームページ、ビジネスライクな収入を目的にしたインスタントな情報サイトなどが持っている大きな可能性と共に、多少の息苦しさも感じていました。「繋がりすぎる現実」という家入さんの表現が、もしかしたらピッタリかもしれません。ネットを介した「自由」の定義も、時代とともに変わって来たのかもしれませんね。
既に中国ではYoutubeは見れないですし、他国の政府も情報統制を法で定めてくる日もそう遠くはないのかもしれず、現在の様な、ネットを介して自由に世界中どこでも繋がる、ということは、もしかしたら今後無くなってゆくのかもしれません。これまでアメーバーのように、私達の生活の隅々まで、広がるところまで広がったネットの繋がりや情報網たちが、今後どのように変化し、そして、私達の在り方や、生き方に影響を及ぼしてゆくのか、
色んな事を考えるキッカケとなる一冊でした。