こちらも服部みれいさんの本を通して知った「冷えとり」の本でございます。かつて耳鼻咽喉科の医師だった進藤義晴先生は、患者さんに対して治療に長く時間をかけたり、痛い思いをさせたり、沢山のお金をつかわせたくないと思い、大いに悩まれたそうです。人間を部分的に分け、主に局部を診る西洋医学的な検査や治療の方法に限界を感じ始めた進藤先生は、その後人間の全体像をとらえる東洋医学を学びます。西洋と東洋の医学を併用し始めると、治療成績も良くなり、患者さんの数も増えたそうですが、患者さんは治っても、薬も出さない、注射もしない、手術もしないので、保険の点数がとれなくなった進藤先生は、病院の収入は減り、ついには退職することになってしまったそうです。その後は診てほしいという患者さんたちの要望に応えて、東洋医学1本に絞り、1981年からご自宅で開業されたそうです。本書で紹介している「冷えとり」という療法を発見されたのは、そんな進藤先生が60歳の時だったそうです。
”体には自然治癒力があり、常に正常に戻ろうとする力を秘めています。自然治癒力で元に戻ろうとしているのに、それを邪魔する要素=「冷え」があると戻れない。ですから、その邪魔なものをとり、あとは身体に備わっている力にまかせればいいのです。「治そう」と思わなくても、病気の原因である「冷え」を取り除けば、自然に「治る」のです。手術、湿布、健康食品や器具などは一切必要ありません。
進藤義晴”
冷えとりの基本の方法は、「靴下の重ね履き」と「半身浴」と、とても簡単かつ自分でできる、という点がとても魅力的です。「冷えとり」をしてから、様々な病気が治ったという奇跡のようなエピソードも色んな所で紹介されています。余命3ヶ月の癌が治った、不妊治療をしていた方がお子さんを授かった、全く痛みのない超安産だった、破れた鼓膜が再生して補聴器がいらなくなった、更年期障害で苦しまないなどなど‥。私も「冷えとり」を始めてから瞑眩がどんどん出てきて、身体も頭も心もどんどん軽やかになっていくのを日々実感しています。
”冷えとりは、自分でできる医学。自分でためた毒を自分で処理する、骨太な方法です。簡単ですし、効果もすぐに実感できるでしょう。
しかし「靴下の重ね履きが面倒くさい」「半身浴が耐えられない」と長続きしない。それがだいたい一般の傾向です。医者の処方する薬は黙って何年も飲むのに、自分でできること、すなわち自分のことはなかなか信じられないようです。
瞑眩などの厳しい面もあります。最初はちょっとした快方に驚き喜びますが、次第に自分自身と向き合うことになりますから、それが非常につらいのです。途中で止めてしまう人の本当の理由は、これかもしれません。しかし、それはあきらめて向き合うしかありません。自分を受け入れるのも助けるのも、自分で始末することが一番の近道なのです。他の誰かに頼っても仕方がないということです。”
進藤義晴
「自分のことを信じる」ということを、自分の体を通して実践することができる「冷えとり」。体を温めてゆくと、冷えていた心も次第に温かくなり、自分の内と外の両方の「気」が廻りはじめることに気付かされます。他の国にも、冷えとり健康法ってあるのかしら‥?? なかったら、是非とも、世界に輸出をッ‥!
”医者にかからなくてもよい方法を医者が教えているというのは非常におもしろい話ですが、医者をいらなくすることが、本当の医者の役目だと私は思うのです。”
進藤義晴
これが本当の「冷えとり」の手引書 – 進藤 義晴, 進藤 幸恵
▶「冷えとり」前には是非進藤先生の本の一読をお薦め致します
冷えとりガールのスタイルブック
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