今年ひょんなことから知ったkemioさん。YouTubeの動画で、独特のリズムと語彙で語られる、フリーダムな姿に、アンテナがピピピピピ。「あなたはダーレ、kemioさん!」ということで、本書「ウチら棺桶まで永遠のランウェイ」を手にとってみました。
本書は、見開き2ページ1トピックの箇条書きスタイルで書かれ、見出し(トッピックの要約)も大きく、非常にキャッチー&シンプルな構成で読みやすかったです。彼のバックグラウンドや信条が、軽快かつ率直に書かれているのですが、内容は至って大真面目で真っ当なのです。そんな真面目なことを決して重く語らずに、ポップなリズムと雰囲気で優しく包む業は本当に秀逸!独特のリズムと語彙のセンスが、まるでポップミュージックを聴いているかのようで、読んでいて非常に気分が良くなって来ます。kemioマジック恐るべし‥!
先日読んだ、プリミ恥部さんの「愛を味方にする生き方」の書き方もそうでしたが、こういう箇条書きスタイル(ブツ切り、または断片スタイル)の本は、これからもっともっと増えて、主流になってくるのかもしれませんね。それは、従来の本のスタイルに多く見られた、一貫性を持った「神」の視点から1つのストーリーとして自分の人生を描いたり、自分の主義主張を正当化させたり、考えを固定化させるようなスタイルとは対極にあるものであるように感じます。
考え方も生き方も、すべてが変わり続けている。時間も、後ろから前に流れるものではなく、「私」でさえ誰にも「定義」なんて、本当はできないのかもしれない、ということ。割り切れない矛盾も、沢山内包している。あくまでも流動的に、そして誠実に自由に、生きていきたい。ポップでキャッチーなkemioさんの言葉や可愛い衣装の下には、そんな、とても真面目で繊細で綺麗な魂が、キラキラと輝いているようでした。
ウチら棺桶まで永遠のランウェイ
▶世代の違う、知らない言葉が度々出て来て汗。学びました(笑)
点―ten― / 宇多田ヒカル
▶ kemioさんのポップさは、宇多田ヒカルさんの若かりし頃のポップさと通じる所がある気がします‥!
線―sen― / 宇多田ヒカル
▶ 特にブログを書籍化したこちらの「線」は、kemioさんの本の構成にも通じるものが◎2冊ともオススメです☺