世界で初めて無農薬でりんご作りを成功させた、木村秋則さんの「すべては宇宙の采配」という本を読みました。勿論木村さんの活動と、スピリチュアルなことが繋がっているのは重々承知で、だからこそ、興味を持っていたのですが、まさか、こんなにスピリチュアルな方だったとは‥!期待以上に、内容が盛りだくさんで、ビックリしてしまいました。
本書の主軸は勿論、木村さんが無農薬でりんごを育てる事を成功させるまでの長い道のりや、葛藤についてなのですが、木村さんの人生が、幼少期から色々な場面で経験されてきた「不思議な体験」とともにあった様子を、とても誠実に、ご自身の言葉で語られていました。写真に映り込んだオーブを拡大したらマンダラがあったこと、UFOと宇宙人との遭遇、そして拉致。予言めいた夢、異時間軸に入ってしまった体験、あの世と思われる臨死体験。そして、龍との約束。あげくの果てには「あなた宇宙人じゃない?」と言われる木村さん。
ここで面白いなと感じたのは、これらは私にとっては「不思議な体験」ですが、木村さんにとっては、あくまでも日常の一部だということ。そんな、さまざまな存在(エネルギー)達との交流とともにある生活の中で、木村さんが「奇跡のりんご」を作ったという事実が、とても興味深かったです。
私達が普段、意識的にも無意識的にも「閉じている」どこかの感覚が、木村さんは「開いている」状態で生きていらっしゃるということ。それも、人生にやって来るエネルギー達の行き来を、自分の価値観で「良い」「悪い」などとコントロールせずに、流れるままにしている様子がとても印象的でした。そんな木村さんの在り方を読んでいると、ふとエイブラハムの言葉を思い出しました。
音楽や芸術や科学の世界には、あなた方が天才とかマスターとよぶ人たちがいる。その多くは、あなた方と全く同じ物質的存在にすぎない。ただ単に、彼らはより広い知識にアクセスすることを自分に許容・可能にしたのだ。自分自身のより広い知識に通じる扉を開け、無限の知性に文字通り触れ、自分の願望を引き寄せたのだ。本質的に自分と同じであるにもかかわらず、あなた方は彼らを特別視し、並外れた人物として敬う。彼らを並みの人間と分かつのは、「すべてであるもの」とのつながりを認識していることだけである。
エスター・ヒックス &ジュリー・ヒックス
「いかに生きるか」それは、私達の生活から切り離して、「精神論」や「哲学」のみで論じられるものでもなければ、決して1つの価値や、1つの思想、1つのある「部分」だけを取り出して、全体を語る事はできないのだろうと思います。自然や環境、他の生き物たち、他者、目には見えない沢山の存在達、そして自分自身とどのように関わり、この物質世界で、私達にもたらされた不思議な力を使って、一体何を創造するのか、ということ。世界の共生が多様性によって、生態系を豊かにも強くもするように、私達自身の内なる世界も、多様な在り方や、そのバランスが、人生を豊かにしてくれたり、守ってくれたり、してくれるのではないかな、と木村さんの本を読んで、そんな事を考え始めました。それは、アーユルヴェーダの蓮村誠さんの言葉とも、何だか繋がっているような気がしています。
”アーユルヴェーダには基本的に正しさはありません。あるのはバランスであり、調和であり、成長です。正しさには偏りがあり、否定があり、緊張を生みます。何故なら、正しさの裏には間違いがあるからです。正しさを追求するのではなく、バランスや調和や成長を探求して下さい。”