普段、複数以上の本を並行して読んでいるのですが、まさか本ブログの記念すべき(?)100冊目の記事がこの本「超常戦士ケルマデック」になろうとは‥!以前服部みれいさんが紹介されていた本書のことを、ふと思い出したので今回手にとってみました。
そもそも作者名もケルマデックで、プロフィール欄も「新しい世界」へと誘う語り部、30年以上占いやワークショップなどを通して「自分自身で奇跡を起すサポートをいている」とのこと。イラスト個展をしたり音楽家としても活躍し、その活動は多岐に渡るそうですが、ネットで調べてみても、mixiのブログがヒットするのみで、どんな方なのかはちょっと謎に包まれたまま‥。
全編を通して、嘘か本当かさっぱり分からない不思議なお話が、軽妙な口調で語られ、語り部である自分自身のことさえも俯瞰した視点で「〇〇なケルマデックさんでした」と表現される、何とも今まで読んだことのなかった新テイストの1冊。どれも作者が体験したこととして読んでも良し、架空のキャラクター・ケルマデックさんのファンタジー物語として読んでも良し。決して、「これが真実です!信じて下さい!」といった正義の押し売りもなければ、「人生や世界とはこういうものなのですよ!」といった上から目線の説教も無し。この絶妙な距離感の御陰で、胡散臭いと言われがちな目には見えない世界のお話が、程よい距離感で楽しめる内容になっています。
スピリチュアルな世界に慣れ親しんでいる人にとってはおなじみの、シンクロニシティーやテレパシー、多次元宇宙、ヴィジョン、そして今回私にとって初めて知ったタパスなど、私たちの日常生活に起こりうる様々な例え話を通して、身近に潜む「不思議な世界」へとケルマデックさんが案内してくれます。主に病気や精神病、身体障害、何をしたらいいのか分からない、やりたいことが分からない、などの悩みに対する明るいアイディアがちりばめられています。
先日読んだ八木龍平さんもそうでしたが、様々な分野に点在しているアイディアや情報をケルマデックさんという磁石で集めた、ひとつの星座のような集合体の1冊でした。磁石の主が異なれば、集まって来るアイディアや情報の種類も異なってゆき、辿り着く答えも人生観も自ずと異なってゆく、ということ。そんな自然な現象から、私たち1人1人が持っている多様な在り方の美しさを感じずにいられません。
私たちの磁石が何を集め、何を考えて、そして人生を通してどんな星座を描いてゆくのか。それぞれの多様でオリジナルな星座のためのエッセンスの1つが、ケルマデックさんの本の中にも、もしかしたら隠れているかもしれません。
超常戦士ケルマデック―あらゆる人生に奇跡を起こす不思議な物語
▶「人生なんでもあり!」明るく高らかにそう宣言するケルマデックさん。スピ本とくくるより、ファンタジー本の方がしっくり来るかもしれません?!
人生が大きく変わる! 時空の超え方
▶10月に発売のケルマデックさんの新作。今度は時空を超えてしまうらしいです(笑)